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■歯磨きの重要性
 口の中は、食事(レタス等の繊維の多い食品)をする事で自然にきれいになるところと、歯磨きをしなければきれいにならないところがあります。
 たとえば、下の前歯の内側の歯と歯茎の境目、上の奥歯のほっぺた側、下の奥歯の内側などは絶対に磨いてあげないときれいになりません。歯磨きとは歯についている汚れを落とすこと、歯肉に対してのマッサージ効果による毛細血管の血流をよくすることです。
歯磨きの目的を言い換えると、[虫歯の予防]と[歯周病の予防]です。特に歯周病に対しては一番有効な治療法なのです。


■歯ブラシの種類
 歯磨きの道具、歯ブラシはどんなものがいいのか?
 たとえば、軽度の歯周病および、その予防を対象にした歯ブラシの選び方ですが、大きさは、ご自分の手にしっくりとする感じの柄を持ったもので、植毛部の長さは、前歯2本が隠れるほどの長さが良いようです。毛の堅さは基本的には堅めをお勧めします。またご自分の体調に合わせ、堅さをワンランク下げた歯ブラシを予備にして持たれ、使い分けるとよいと思います。

 大きさ、毛の堅さ、ブラシの長さ、大人用か、子供用か、虫歯の予防か、歯周病のケアか、ご自分の目的にあった歯ブラシを見つけてください。どれが良いかは、人によってかなり差がありますので、気軽にご相談ください。
 また歯ブラシの寿命は、毛先が開いてきたら取り替える。目安として使い始めて4週間ぐらいです。それ以前に開いてしまう方は、力の入れすぎ、乱暴に磨いていませんか?また1ヶ月経っても何の変化もない方は、おさぼりしているか、力が弱すぎるかです。


■歯の磨き方[出血]
 歯を磨いていて、出血することはありませんか?
 その出血を怖がらないでください。一番いけないのは、怖がりすぎて出血部位を避けて歯磨きをするようになることです。磨けていないところでは、デンタルプラーク(細菌の塊)が付着して、その産生物(毒素)により局所の毛細血管の壁が壊れやすくなっているのです。血が出る!怖い!磨けない!・・・ますますプラークがたまり、組織を破壊する。悪循環になります。出血する部分をそっとでいいから磨いてあげる。毛細血管内の血流がスムーズになる。血管壁も鍛えられる。・・・自然と歯肉からの出血も少なくなるはずです。
 ただし、出血には他の原因も考えられますので、一度受診された方がいいでしょう。


■歯の磨き方[歯並び]
 自分の歯並びは、正常なのか?歯列より飛び出した歯、重なり合った歯などないか?欠損歯(抜歯等でなくなった歯)、孤立した歯、などないか?
 部分入れ歯、金属などでかぶせている歯、等で磨き方も変えなければいけません。
 正常な歯並び(正しくは、歯科医師の診断が必要ですが)の方でしたら、特に下の前歯の内側、歯と歯茎の境目を充分磨くようにしてください。歯ブラシの柄に近い方の毛先を歯肉の部分に当て、ブラシを細かくふるわせるように、みがきます。このとき歯の生えている方向により、ブラシを当てる角度を少しずつ変えてあげるのも重要なポイントです。上の歯の外側、下の歯の内側、それぞれの根に近い部分は、特にプラークがたまりやすい場所です。基本的には横磨きですが、その振幅をできるだけ小刻みな運動で磨いてください。


■歯の磨き方[道具]
 歯ブラシ以外の補助的な歯磨きの道具について多くのメーカーから、歯磨きのための小器具が提供されています。代表的な物として、デンタルフロス(糸ようじ)、歯間ブラシがあります。この二つは、その目的を充分に知り正しく活用できれば、それ相応の効果は期待できますが、本来欧米人種の歯(歯冠部が幅広く、根本でくびれている風船のような歯)には有効な場合が多いのですが、東洋人(日本人)の歯には必ずしも有効とはいえません。
 電動歯ブラシも、何らかのハンデイキャップを持たれた方には、優れた道具と言えますが、健康な方には、その日の体調に合わせ、自分にあった歯ブラシを上手に使いこなす方が、よりベターと考えます。


■咬合(噛み合わせ)
 人間は、上の歯と、下の歯を合わせることにより、食物等を細かく粉砕して、胃に送り込んでいるわけです。誰しも、右利き左利きと、利き腕があるように、噛み方も、個人で違います。そのこと自体には問題はありませんが、たとえば、左側に虫歯や、欠損(なくなった歯)、不適合な義歯、等のために、右側でしか噛めない(噛むところがない)のでしたらこれは問題です。
 では、咬合(噛み合わせ)とは何でしょう?
 ふつうは上下の歯がかみ合った状態を言いますが、それだけではなく、歯と歯を支えている骨、顎関節、筋肉と靱帯のそれぞれが果たす、働き全体をさします。たとえば、噛むためには、口を開けねばなりません、その時大脳から開口筋群に指令が出て、下顎を下方に引き下げる運動を開始します。そして、次第に閉口筋群が働きだし、歯と歯がかみ合う位置まで下顎を引っ張り揚げていくわけです。このときぴったり、かみ合う瞬間まで、上下の歯は接触しないものです。また閉口筋群がそれぞれのストレスのない状態で、口が閉じなければならないのです。この開閉のことを、チューイングサイクルとよんでいます。これがうまくいかないと、いろいろな症状が出てきます。
 それでは理想的な咬合とは?
一般には、前歯部(左右の糸切り歯までの6本)では、上の歯が少し前に出て、下の歯の頭の部分を覆うようになっています。奥歯は、上の歯が下の歯の頬側に少し、覆うようになっています。これは、奥歯は垂直の力に対してはかなり抵抗力がありますが、側方(横向きに掛かる力)には、非常にもろいことを示すものです。物を食べようとして奥歯を噛みしめるとき、上下の歯が垂直的な力で接するように顎は運動します。その時のガイドとなるのが、前歯なのです。また前歯は、常に下の歯が突き上げるような、噛み合わせになるため奥歯でしっかり上下間の距離を保つことが、前歯の保護に役立っています。前歯は奥歯を、奥歯は前歯を助けるようになっています。
 つまり、その調和がとれている状態が、理想的な咬合といえます。


■顎関節症
 顎が痛み、口が開きにくい、関節部の痛み、偏頭痛、肩こり、手足のしびれ、等いろいろな症状を訴えて、来院される患者さんに歯科医がつける便利な病名ですその原因の主だったものは、咬合にあると考えています。咬合の欄でも説明していますが、理想咬合から少しずれた状態が、筋肉、額関節内の関節円板の変形、損傷となって現れた状態であると考えます。治療法としては、各人にあった咬合状態の再構築が、必要だと思います。


■予防のまとめ
 @歯ブラシは、あなたのお口にあっていますか?(サイズ、毛の堅さ)
 A歯ブラシは、定期的に新しくしていますか?(おおよその目安は、1ヶ月)
 B冷たい水、暖かいもので、歯がしみることはないですか?
 C食べ物が歯と歯の間に挟まって、取れにくいことはないですか?


 ※自覚症状が無くても、定期検診は忘れずに。(子供は3ヶ月、大人は6ヶ月が一応の目安です。)